上洛!(その26):センチメンタルな夜

KuritaKeiichi2006-06-13

「上洛!」の最後は、「センチメンタルな夜」で締めくくることにしましょう。
このタイトルは、もちろんアラーキーの「センチメンタルな旅」から拝借しました。この街と私の「過去の関係性」を、アラーキーと陽子さんとの「関係性」になぞらえて表現したかったからです。「過去の関係性」の多くは、思い出の「場所」としての「店」や「建物」を介しています。どれも、どこにでもあるような「店」と「建物」に過ぎません。でも、アナタにとっては、なんでもないあの場所は、私にとっては大切な場所、ってことはよくあることですよね。
この夜は、極めてプライベートな目的で、「私写真」を撮り歩きました。「過去の関係性」が顕在化する時は、「過去との決別」の時でもあります。明るい昼にやるには切なすぎるじゃないですか。そんなんで、「夜」に撮りました。朝になれば、再び、現実に戻る、センチメンタルな夜です。
落語に「道中づけ」というものがあります(私は「の、ようなもの」という映画で観ただけですけれど)。これは写真を使った「道中づけ」だと思っていただけたらありがたいです。全行程は、ざっと1時間。いったい、どこからどこへ、どこを通って行ったのでしょうか?


ひらがな館 2006/4/24
Leica M3 + Summicron-M 50mm/F2
Fuji SuperPRESTO1600@1600