2006-01-01から1年間の記事一覧

泡姫も濡れる街角

台東区千束4丁目と言えば、知る人ぞ知る吉原。浅草の喧騒と、三ノ輪のノスタルジーとの間で、異彩を放つ街です。いつもはカメラをしまって通り過ぎるこの街に、その日はレンズを向けたくなりました。 それは、冷たい雨だったからかもしれませんし、昼だとい…

沖縄(その31):旧海軍司令部壕

小禄にある旧海軍司令部壕です。多いときで数千人が立てこもっていたという巨大なものです。ここから戦闘に出て行った者のほとんどが、二度と戻ってこなかったとのこと。司令官たちも、最期はここで自害しています。自害に用いた手榴弾の痕が、今も壁に残さ…

沖縄(その30):クリスマス

今日はクリスマスです。前夜祭の方が当日よりも盛り上がることの方が多い祭の常でしょう。今日は、すっかり「後の祭」状態の東京の朝です。今日、ライカM3を解禁しました。モノクロを詰めて今夜からまた街へと繰り出します。 小禄 2006/11/15 Leica M3 + Zum…

沖縄(その29):廃屋

いや、ホントの廃屋かどうかは、別にして、廃屋風の住宅や店が通りに並んでいました。歩いている人がいなければ、ゴーストタウンのようでした。 小禄 2006/11/15 Leica M3 + Zummicron-M 50mm/F2 Fuji Super400@400

沖縄(その28):集合住宅

那覇市の集合住宅は、日本のとはちょっと違うぞ、ということです。米軍から払い下げられた土地や家屋が、従来型の琉球住宅に混じり、さらに最近の日本型マンションが加わったという歴史があるからです。このあたりは、飛行場にも近いためか、米軍系の集合住…

織作峰子写真展「時」

ランチのメニューを見る代わりに、写真展を見ました。 京都最終日の昼は、京都ギャラリーへ織作峰子さんの写真展を見に行ってきました。京都観光もままならぬ状況でしたので、せめて何か写真展でも見れたらなぁと、ネットでギャラリーサイトを調べていたら見…

東寺 with Softbank 904SH

昼食を摂る代わりに、東寺を撮りました。 肌身離さずどこにでも持って出かけているライカM3を、今回は持って来ていません。仕事だからというのもありますが、実は、沖縄から帰ってから1ヶ月触っていません。きわめてプライベートな理由なので割愛しますが。…

湯川秀樹・朝永振一郎 生誕百年記念展

小学校の頃、伝記を夢中になって読んでいた時期がある。豊臣秀吉、織田信長、野口英世などの定番のほかに、豊田佐吉、小野田昭一なども読んでいた。その頃読んだ中に湯川秀樹があった。モノを半分に分け続けたら、いずれどうなるのか? そんな少年時代の素朴…

沖縄(その27):平和祈念公園

「ひめゆりの塔」から車で数分で「平和祈念公園」に着く。ここは沖縄戦で亡くなった方々の魂が祀られているところ。都道府県別の慰霊碑も建造されて、大きさもデザインも都道府県によってまちまちだ。大坂府が異常なほど大きかったのには、各都道府県の勢力…

沖縄(その26):糸満(後編)

今度は、カラーポジです。打ち捨てられた風景は、モノクロの方が似合っていると思っていましたが、そうではない場合があるということを、沖縄へ行って知りました。 糸満 2006/11/16 Leica M3 + Zummicron-M 50mm/F2 Fuji Fortia50@50

沖縄(その25):糸満(前編)

沖縄を発つ日の朝、那覇からバスで糸満へ向かった。ただでさえ少ない乗客の中で旅行者は私ひとりだった。糸満バスターミナルからは、徒歩で「ひめゆりの塔」をめざす。観光客目当てのタクシーの運転手からの勧誘がうるさい。6km程度の平坦な道のりをタクシー…

沖縄(その24):儀保

首里城へは、「ゆいれーる」儀保駅から歩いて行った。その道中の風景。行きはカラーで、帰りはモノクロ。おのずと撮る対象が変わってくる。 儀保 2006/11/12 Leica M3 + Zummicron-M 50mm/F2 Fuji Fortia50@50

沖縄(その23):首里

首里城から「ゆいれーる」首里駅まで、下校してきた地元の高校生たちと同じ道を歩いた。 首里 2006/11/12 Leica M3 + Zummicron-M 50mm/F2 Kodak 400TX@400

沖縄(その22):羅生門

竜宮通りまで足を伸ばした夜、国際通りの喧騒を背中で聞きながら(腐りきった表現)ホテルへと戻る道すがら、玉手箱を開けてしまった浦島太郎を髣髴とさせる老女に出会った。いや。彼女には「羅生門」の方がぴったりだったかもしれない。 いつもどおりの沖縄の…

沖縄(その21):小禄〜奥武山公園

国場川を渡って那覇空港のある側には軍用施設に混じって住宅街が広がる。60年ほど前、この辺りでは結構激しい戦闘があったらしい。センチな思いに駆られながら、モノクロで。 小禄〜奥武山公園 2006/11/14 Leica M3 + Zummicron-M 50mm/F2 Kodak 400TX@400

沖縄(その20):竜宮通り

国際通りの牧志寄りの路地だった。歌舞伎町のゴールデン街か? というのが第一印象だ。かなりさびれた飲み屋街だった。「竜宮」という名前から、乙姫様を期待してしまうのだが、実際は、玉手箱を開けてしまった後のまつり。 竜宮通り 2006/11/13 Leica M3 + …

沖縄(その19):公設市場

国際通りを県庁から牧志方面へ向かって進むと右手にアーケード街が現れる。その中に公設市場があった。奥へ進むにつれ、観光色が薄れ、すでに閉店している店も目だってくる。地元向けの商店街だ。店先に並ぶものが違っている以外は、どの地方にでもありそう…

沖縄(その18):国際通り

例によって、夜の繁華街へ繰り出しました。群馬県から来たという修学旅行の女子高生をはじめ、観光客でにぎわっている国際通りです。モノクロで撮ろうという気にはなりませんでした。この街はカラーじゃなくっちゃいけません。 国際通り 2006/11/13 Leica M3…

沖縄(その17):首里城(後編)

沖縄の象徴的色は朱。首里城は「朱里城」と言ってほどに朱一色。 城郭から一歩外へ出ると、対照的青々とした草原がつづく。 ツワモノどもの夢の跡、だろうか。 首里城 2006/11/12 Leica M3 + Zummicron-M 50mm/F2 Fuji Fortia50@50

沖縄(その16):首里城(前編)

那覇の定番、首里城は、2回目の観光。前回は12年前だったが、記憶が確かなら、当時のまま。 沿道にある重要文化財の遺跡では、老婆が座り込んで祈りをささげていた。 首里城 2006/11/12 Leica M3 + Zummicron-M 50mm/F2 Fuji Fortia50@50

沖縄(その15):県庁前では・・・

夕方からはクリスマスのイルミネーションの準備中。夜になったら知事選の演説会。そんな県庁前でした。 県庁前 2006/11/15 Leica M3 + Zummicron-M 50mm/F2 Kodak 400TX@400

沖縄(その14):DFSギャラリア・沖縄

沖縄都市モノレール「ゆいれーる」の「おもろまち」駅に「那覇新都心」、いわゆる、ニュータウンがあり、大型のショッピングセンター、映画館・飲食店などの商業施設が建設されている。ここの目玉は、DFSギャラリア・沖縄という免税店。国内なのに免税でショ…

沖縄(その13):九茂地川周辺

幹線道路の58号線と、繁華街の国際通りの間を平行して九茂地川が流れている。こういう川の流域が真空地帯と化しているのは沖縄に限ったことではない。観光客らしき人影のない路地がうねっていた。 九茂地川周辺 2006/11/13 Leica M3 + Zummicron-M 50mm/F2 F…

沖縄(その12):那覇港周辺(後編)

那覇港周辺 2006/11/13 Leica M3 + Zummicron-M 50mm/F2 Fuji Venus800@800

沖縄(その11):那覇港周辺(前編)

ホテルから数分のところに那覇港がありました。周辺には公園があって、ボール競技に熱中する老人たちや、せっせと寝床作りをしている無宿人、ぼーっと座っている市民などに出会いました。 ちょっと蒸し暑い夕方でした。 那覇港 2006/11/13 Leica M3 + Zummic…

沖縄(その10):ひめゆりの塔

今回の旅で一番訪ねたかったところが「ひめゆりの塔」でした。 ほんの小さなこの壕で何十人もの姫百合たちのほとんどが命を落としたということを知りました。付設の祈念資料館には、15歳から19歳のまだ幼さが残っている彼女たちの顔写真がならんでいました。…

沖縄(その9):窓の外はサイゴン(仮名)

異国情緒といえば耳に優しいですが、東南アジア・グレードといった方が適当なんでしょう。沖縄の街並みのほとんどは朽ちたら朽ちたままに放置プレイです。 ホテルの周りをぶらりと撮ってみました。 サイゴン(仮名) 2006/11/13 Leica M3 + Zummicron-M 50mm…

沖縄(その8):ホテルソルヴィータ

那覇市内、国際通りの北側を走る国道58号線から海岸へ向かって路地を入るとホテルソルヴィータがある。ビジネスホテルとしては値段の割りにちょっとリッチで、私の泊まった部屋にはマッサージチェアのおまけもついていた。一方、ホテルの周りにはクラブな…

沖縄(その7):再訪

先週、県知事選挙の真っ最中の沖縄を訪れました。今年2回目、通算3回目の沖縄です。 初夏の海岸でのリゾートオンリーだった前回とは趣を異にして、今回は矛盾に満ちた沖縄社会の暗部の描写を試みてみました。尤も、もう泳ぐような季節でもないですからね。…

南青山の猫

先日、森山大道さんの写真展に行った。RATHOLEギャラリーのすぐ隣に、大きな空き地があって黒猫が一匹うずくまっていた。カメラを向けると、睨まれた。 南青山 2006/10/27 Leica M3 + Summicron-M 50mm/F2 Fuji SuperPRESTO1600@1600