ハービー山口さんの「未来に残したい風景」

中野と神楽坂でハービー山口さんの写真展がひらかれています。ハービーさんのファンのひとりとして、先日、雨にもめげず、中野のギャラリーへ行ってきました。
今回の写真展はヨーロッパを久振りに訪れたハービーさんの新作です。人間を全面に表現してこられたハービーさんにしては、人物描写が控えめな印象でしたが、郷愁を誘われる風景が写しこまれていました。いつもながら展示数が少ないことが不満でしたが、大阪でのブレッソンの写真展のようなケースの方がまれでしょうね。
ハービーさんと言えば、「未来に残さなければならないものを写真で残す」という写真家としての使命感から、「代官山17番地」をはじめとした活動をされています。今週は「ブームタウン」(J-WAVE)で「未来に残したい風景」についてお話を聞くことができました。
私たちはどんな風景を残してゆけばよいのでしょうか?

さて、季節はずいぶん遡りますが、JR西日暮里駅から尾竹橋まで歩いたことがありました。ソメイヨシノの見ごろが過ぎ、桜吹雪が舞っている頃のことです。そこには、幹線道路と入り組んだ鉄道との狭間に、下町風情がしぶとく生き続けています。幸せそうな人ばかりではありませんでしたけれど、地に足がついていたはずです。私は「身の丈」の生活というのが好きです。


日暮里 2006/4/19
Leica M3 + Zummicron-M 50mm/F2
Fuji PRESTO400@400